皆さんこんにちは。
埼玉県八潮市を中心に、関東一円や東北地方で地盤調査・地盤改良・確認試験を手掛けている土筆工業です。
土筆工業では、建物を建てる前の地盤調査や地盤改良を数多く行っています。地盤の性質というのは本当に多種多様で、ほんの100m離れただけでまったく別物になっていることも珍しくありません。
今回は地盤について知っておくメリットを解説します。
読者の皆様が地盤について少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです!
■そもそも地盤って何なの?
最初に、そもそも「地盤」とは何なのかということを改めて確認しておきましょう。簡単にいうと、地盤とは構造物(建物など)の基礎を支える地面のことです。建物の基礎からの荷重は地面に伝わり、地中の頑丈な部分で支えられています。この支えている部分を地盤と呼んでいるのです。
地盤に接地せずに建築される構造物は存在しないため、地盤という言葉は常に構造物とセットで使われます。同じ場所の地面でも、広さや用途の話をしている時は「土地」、構造物を建てる話をしている時は「地盤」という言い方になります。地盤は建築・土木工学的な用語だといえるでしょう。
地盤の硬さは、構成する地層の種類や年代、成り立ちなどによって違ってきます。また、建物を建てる際に必要な地盤の強さは、建物の荷重によって異なります。十分な強度を持つ地盤なら、建物は何十年間も建築直後と同じようにとどまり続けることが可能です。しかし、地盤が軟弱で建物の荷重に負けてしまうと、建物は地面に沈み込んでしまいます。これがいわゆる地盤沈下です。
考えようによっては、地盤は建材の一種だともいえるでしょう。地盤は自然の一部ですが、建物の基礎をさらに下から支えている重要な部分であり、建物にとって必要不可欠な「材料」だからです。そのため建物を建てる際は、事前に必ず地盤調査を行い、十分な強度を備えているかどうかを確認する必要があります。
■地盤について知っておくメリット
各地の地盤について知っておくことは、単なる「豆知識」にとどまりません。事前に地盤の情報を調べておくと、建物を建てる上で多くのメリットが得られるのです。主なメリットを挙げてみましょう。
・安全性の確保
軟弱な地盤の上に建物を建てると、やがて地盤沈下が発生して家が沈んだり、傾いたりするおそれがあります。地震や台風などで倒壊するリスクも高まるため、非常に危険です。しかし、事前に地盤について調べておいて地盤が強い土地を選べば、比較的安全な建物を作ることができます。浸水被害や土砂災害のリスクもあわせてチェックしておけば万全です。
・建物の設計の自由度確認
地盤の強さは、建物の設計にも大きく関わります。頑丈な地盤は建物を安定して支えられるため、自由度の高い設計が可能です。一方、柔らかい地盤は負荷がかかるのを避けなければならないので、建物の設計が制限されてしまいます。
また、柔らかい地盤は地震の際に揺れやすいことから、より耐震性能の高い建物を作らなければなりません。将来大きな地震が来ると予測されている地域では、特に注意する必要があります。大きな建物や複雑な形状の建物を作りたい時は、事前に地盤をチェックし、できる限り頑丈な地盤の場所を探すと安心です。
・地盤改良の必要性の確認、費用削減
新築住宅には「住宅品質確保法(品確法)」が適用され、主要部分に何らかの不具合が生じた場合は、入居から10年間は施工業者が無料で直す必要があります。この「瑕疵担保責任」を果たせるようにするために、施工業者には「住宅瑕疵担保責任保険」への加入か、保険金の供託が義務付けられています。
この保険に加入するためには、建物を建てる前に必ず地盤調査を行わなければなりません。そして調査の結果、十分な強度がない地盤だと判明した場合は、地盤改良を行う必要があります。地盤改良工事をすれば、当然ながら費用がかかってしまいます。
余分な費用がかかるのは、土地や建物を売りたい側にとっても、建物を建てたい側にとってもうれしい話ではありません。そのため、建築費用をなるべく抑えたい時は、地盤改良が必要ない土地を探すのが望ましいといえます。
■軟弱地盤も地盤改良工事で強くできます!
地盤調査の結果、建物を建てようとしている土地が軟弱地盤だと判明したとしても、あきらめる必要はありません。たとえ十分な強度のない地盤でも、地盤改良工事を行えば強くすることができるからです。主な工事の方法としては以下の3つが挙げられます。
①表層改良工法
深さ2mほど土を掘って固化材を入れ、土を戻して混ぜ合わせることで地盤を強固にする方法です。軟弱な地盤の層が比較的浅い場合は、この方法でも十分強度を出せます。
②柱状改良工法
表層改良と比較して深い層まで改良する事ができ、尚且つ強度も出せます。
戸建てやアパートの建設現場でよく用いられます。
③鋼管杭工法
柱状改良工法と同じ要領で、コンクリートではなく鋼管を柱として使う方法です。柱状改良工法と比べて費用は高くなりますが、より建物を支える力が強く、短期間で工事が完了し、小型の重機による施工が可能といったメリットがあります。
【地盤改良についての関連記事】
・地盤改良工事の仕事が社会の役に立つって本当?
https://www.tukushikougyo29.jp/blog/blog/153095
・地盤調査や地盤改良は何のために行うの? 土筆工業の仕事内容を紹介
https://www.tukushikougyo29.jp/blog/news/143749
■まとめ
地盤について調べてみると、地盤というものがいかに多様かつ重要で、奥が深いのかがよくわかります。建物を建てる際には、できる限り地盤が頑丈な土地を探し、強度が不足していれば地盤改良を行わなければなりません。地盤調査や地盤改良は、建物づくりに欠かせない重要な仕事なのです。興味のある方は、地盤調査・地盤改良業界で働いてみませんか?
土筆工業は創業以来、軟弱地盤の改良、強化や地盤沈下の防止、液状化対策、免震対策といった工事技術の開発に注力し、業界をリードしてきました。現在はそうした実績が高く評価され、大手ハウスメーカーの指定工事店として安定した成長を継続しています。地盤調査・地盤改良を通じて住まいを守り、人々の生活を文字通り地盤から支えているのが土筆工業なのです。
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